バンド紹介-オールドスクール
今回はオールドスクールハードコアの現行バンドの紹介。
・TRUE LOVE
2013年の1月にアメリカミシガン州デトロイトで結成されたバンドです。
これまで2枚のepをリリースし、2015年の4月には名門Bridge Nineと契約したことが報じられています。
Bandcamp:https://reactrecords.bandcamp.com/album/new-young-gods
音は80年代のクラシックユースクルーに2000年代のハードコアパンクをミックスして昇華したもの。
自分はあまり古いユースクルーは好まないのですが、このバンドについては別。
killing the dreamのようなブチギレボーカルに、全曲1分程度のショートチューン、
その中でもキャッチーな展開が織り込まれており飽きさせない完成度。
1枚目のep"A Floral Note"はまだ粗いですが、続く"New Young Gods"は必聴。
まだ若いと思われるのでこれからの活躍に期待。
バンド紹介-叙情系ハードコア
今回は叙情系ハードコアの若いバンドを紹介。
叙情系ハードコアと言っても色んなバンドがいると思いますが、最近日本でもHundredthやCounterpartsなどのバンドが人気を博してますね。
そんな中で最近見つけた多分向こうでも全然知名度のないバンド2つ紹介。
ポテンシャル的には前述バンドのように大きくなれるんじゃないかって感じでます。
・Seasons in Wreckage
・Iona Grove
バンド紹介-エモ系
この前書いたみたいに、最近は新しいバンドを探す手法も多くなってきて海外の若いバンドを探すことも簡単になってきました。
一昔前はタワレコの試聴機で・・って感じだったのが、今や聴くのも買うのもネット中心。
ってことで最近知ったバンドを少し紹介。
去年出したアルバムをきっかけに知ったんですが、ニュージャージーのエモバンドGatesです。
元Lydiaの人もいるし多分そこまで若いバンドではないですが、知名度はまだまだだと思います。
2枚のミニアルバムと1枚のフルを出していますが、サウンド的には初期Copelandミーツenvyな感じ。
曲のクオリティもさる事ながら、映像の拘りも凄い。どんどん飛躍していずれは来日して欲しいところです。
bandcamp
ここ10年で音楽を聴く手段って劇的に変わりましたよね。
ipodが本格的に流行りだしたのがちょうど10年くらい前で、それまでは自分もMD使ってました。
ipodの流行と共にitunesで音源をデジタルで買うという行動が確率され、CDはもはや一部のマニアのためのコレクションアイテムと化した。
(自分はそのマニアに該当しますが)
また、IT技術の革新と共に音楽活動の発信の仕方も大きく変わってますよね。
自分のバンドの音を配信する手段としてはmyspeaceが初期に出たんでしたっけ?
それと共にpurevolumeや日本だとaudioleafなんてのもありましたね。
myspaceはユーザーを無視した改悪に継ぐ改悪で滅びていきましたが、
今かつてのmyspaceの立ち位置にいるのがbandcampです。
myspaceと比べて随分シンプルなサイト構成ですが、音源のデジタル購入がとても簡単。
もちろん無料で配信することもできますし。
新しいバンドを探していくにはイマイチ検索の使い勝手が悪いのが難点ですけどね。
あとこいつの優れているのが購入してしまえば、アプリを通じてストリームで音源を聴けます。
もはやダウンロードして持ち歩く必要もないんですねえ。
一方でSONYは逆を行くようなハイレゾ音源なんてのもやってますが、音質にそこまで拘る人が果たしてどれだけいるのか疑問。
人間の耳なんて下と同じでいい加減なモンですからね(笑)
一部の音質マニア相手に果たしてあの大企業がビジネスとしてやっていけるのでしょうか。見ものですね。
現状ではそもそものハイレゾ対応音源自体が少なくてまだまだ厳しそうですけど。
ハードコアバンドの社会的地位-アイデア編
忘れかけた頃に書くのがこのブログ!
- 話の前に
少し考えのフレームワークの話を。個人的にはフレームワーク理論は賛成派です。
何でもそれで解決するとは思えないですが、考えを整理するのには役に立つので。
今回のゴールを「ライブハウスに行く」と定義した時に、どのようなステップが考えられるでしょうか。
マーケティングでよく使われる行動分析モデルにAIDMA/AISASなんてものがあります。
時代の変遷と共に微妙に変わっていますが、購買までの人間の行動を分解したモデルです。
AIDMA:Attention, Interest, Desire, Memorize, Action
AISAS: Attention, Interest, Search, Action, Share
と微妙に違いますが、SNSの普及の昨今を考えると今回はAISASがしっくり来そうです。
ライブに行こう!(Action)に至るまでは、
Attention (このバンドなんだ?)、
Interest (気になるな、ライブ行ってみたい)、
Search (ライブってどんなのだろ?どうやって行くのかな?)があって、
満足すればShare (楽しかったから友達も誘おう)となるわけですね。
- 現状の課題
察するに今の課題は、そもそも殆どの人に無視されている状態のAttentionの低さではなかろうかと思います。
勿論この類の音楽ですので、J-POPしか聴かないなんて人にアプローチしても効率は良くないでしょう。
比較的音楽的にも近く、かつハードコアパンクよりも市場の大きいところといえばまずはメロコアでしょうか。
一緒にライブをやるイベントはそう多くないですが、例えばフライヤーを配る要領でハードコアパンクの無料音源
なんかを配ってみてもいいかもしれません。
ただ、無料のCDを渡されても取り込みすらしないまま放置するケースも多々あるので、何らかの仕掛けは必要でしょうが。。
もちろん企業のマーケティングみたいにTwitterやFacebookにアドを打つなんてのもいいかもしれませんし、
実際にやっているバンドもいるみたいですが、このようなただ漠然と投網を掛けるようなアプローチはまだ早すぎると思います。
現状ほぼ全く関心が無いような人に情報の洪水の中で発信しても・・ですよね。
仮にこのAttentionの関門を突破しても、まだまだハードルはありそうです。
チケットひとつとっても、ずっとe+とかでチケット取ってきた人が、いきなりバンドに直メールやSNSでの返信をするって結構なハードルですよね。
いざチケットをとっても、一人でライブハウスに乗り込むのもなかなかの度胸がいること。
そういったハードルを乗り越えた人たちに、ハードコアパンク独特の一体感や目線の近さなんかを感じてもらえると、
その経験を友達にシェアしてくれるようになるかもしれませんね。
ハードコアバンドの社会的地位-現状編
少し思うことがあり、「ハードコアバンドの社会的地位」について書いてみようと思います。
まずは自身のバンドの経験を踏まえて現状について。
1)ハードコアという音楽
まずそもそも「ハードコア」とは何ぞやと言う話ですが、ざっくり言うとシャウトボーカルをベースにした激しい音楽です。
複雑かつ解釈の別れるジャンルの話はここではあまりしませんが、「ハードコア」のルーツはパンクがベースだと思っています。
今やメタルやエモとも深く交わり、○○ハードコアというサブジャンルが沢山発生していますね。
2)ハードコアの一般的な認知
自分もハードコアバンドをやっている訳なんですが、このジャンルはとてもアンダーグラウンドで一般的な認知はほぼ皆無です。
同じような境遇の人は自分のやっている音楽を友達や家族に説明するのにいつも苦心していることでしょう。
「どんな音楽?例えばどんなバンド?」
なんて質問にまともに答えたところで理解されないわけです。自分は
「Green Dayとかが激しくなった感じ」
なんていう雑な受け答えをよくしています(笑)
その認知の低さがタイトルに書いた社会的地位の低さに繋がっているんでしょうね。
「社会的地位」って言うと凄く大げさですが、ライブの動員が少ない、You Tubeの再生回数も伸びないって言うと分かりやすくなるでしょうかね。
3)ハードコアバンドのライブについて
バンドは基本的にライブハウスにおカネを払うことでライブをしています。(スタジオライブなんてのもありますが)
ライブには大きく2パターンあって、「ブッキング」と「ホールレンタル」です。
ブッキングはライブハウスが企画するイベントに出演し、バンド側はノルマと呼ばれる出演料を支払います。
ノルマはチケット代に比例しますが、1500円x15枚で2万ちょっととかが多いでしょうかね?
一方でホールレンタルは、読んで字の如くライブハウスをバンドが貸し切って自主イベントを開きます。
ライブハウス側には一日のレンタル代(10万〜20万程度)を支払うだけですので、バンドを呼んで出演料を取るもよし、
ワンマンにするもよし、全ては主催者次第です。
今の日本のハードコアではブッキングはかなり少なく、9割以上はホールレンタルの方だと思います。
後述しますが、この種のバンドのライブ活動は土日がメインですので、土日のライブハウスはレンタルイベントでほぼ埋まっていきます。
その残った平日にブッキングを組んだりしているわけですね。
ただ、バンドもお客さんも平日には集まりにくいことが現状であり、ライブハウス側も週5日の収益稼ぎに頭を悩ませているのだと思います。
4)ハードコアのライブの動員について
自分のバンドもほぼ全てがレンタルイベントですが、これだけ人がいる東京の週末イベントではかなり良くて100人程度、10-50人前後が平均です。
東京以外で地方に行くと、さらに少なくなることが多く、ハードな移動をして行った土地でお客さんより出演者の方が多いなんてことも(笑)
メロコア系のイベントでは満員になることも珍しくないことを考えると、ハードコアの現状の厳しさが窺い知れます。
ちなみにこれは習慣的なものかもしれませんが、主催のバンドがライブハウス代を全額負担し、呼んだバンドに出演料を取ることはまずありません。
中国の宴会で、会計は誰かが全額負担してそれを持ち回りするみたいな話がありますがそれと同じですね(笑)
呼んだり呼ばれたりで持ちつ持たれつの関係性です。
さっき述べた通り、レンタル代は10-20万、動員は50人程度でチケット代は1500-2000円程度ですので、主催バンドが自腹を切ることもザラにあるわけです。
「好きなバンドがいたらライブ見に行ったり物販を買ってサポートして」
ってMCで言う人が多いのも、そう言った金銭的負担が理由でバンドを辞める人が多いことに起因しています。
(私は「サポート」っていう上から目線の言葉は嫌いですが(笑))
5)ハードコアバンドのメンバーの生活
自分も平日は普通にサラリーマンな訳ですけど、このシーンでバンド組んで驚いたのがかなりの人が同じように平日は働き、土日はバンドをしているってこと。
それにはもちろん言いことも悪いこともあるって思ってます。
まず悪いことで言えば、単純にバンドなんて沢山練習し、それ以外でもずっと曲作りしてた方が良くなるに決まってます。
よってプロに比べると純粋な演奏では粗さが目立つことは否めません。
良いところでいえば、生活源としてバンドをやっていないので純粋に音楽に向き合えることです。
言ってしまえば所詮は趣味なわけなので、自分たちの本当にやりたい音楽を好きなペースでやればいい。
某メジャーバンドが月給10万円でバイト禁止なんて条件でやってるのを聞いたこともありますけど、
そんな中で曲作りやライブすることのプレッシャーたるや。
6)ハードコアバンドの現状まとめ
現状としてはバンドで食っていくどころか全然赤字になっているバンドが殆どなのです。
せめてバンドでの経費をバンドでの収益で相殺するためにはどうしたらいいのか?
個人的にはやはりライブでの動員に尽きると思っています。
もちろん音源を出して売ることもありますが、CDが売れない現状や働きながらの曲作りに時間が要することがありますし。
(このジャンルでCDは売れても数千枚のレベルですので)
一方でライブでは、2000円チケットで200人動員できれば20万程度の収益が上がることになりますよね。
かなり長くなってしまいましたが、次回は現状打破の方向性について書いてみようと思います。
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2015年今年もよろしくお願いします。
今年のテーマは「継続」ということで、今の仕事と音楽のバランスを継続していきたい。
いつまで続くのかは分からないけど、気力と体力が続く限りはやっていきますよ。
今年はどちらのバンドでも正式音源をリリースします、絶対に。
何気に単独音源の全国流通は初の経験。遅まきながらやりたかったことは一つ一つ実現している。
仕事の方はボチボチ頑張っていきます。
一応転職も視野に入れながら、色んな変化に対してオープンに行こうと思っています。
このブログも誰が見ているのかは全く分かりませんが、継続します笑