ハードコア音楽のマーケティング-結果編

【準備編のサマリー】
潜在的なリスナーに対して自分のバンドをどのように認知してもらうか」を目的にし、
Google AdwordsYou Tube内で活用する方法を選択しました。


【結果のサマリー】
結果としては、ある程度狙った効果があり、有効な手法として活用できる感触をつかみました。

限られた予算の中である程度の再生を稼いだことだけではなく、
狙いとしていた海外のリスナーに届けることができたのが収穫でした。


以下で詳細に結果を説明します。


【結果-動画再生数】
アップロードから1年間で750再生程度だった動画ですが、1週間で1000以上の再生がありました。


【結果-プロモーション全体】
1000以上の再生がありましたが、使用した金額は6000円程度です。
今回はテストのため予算に上限をかけましたが、予算を広げればもっともっと再生数は稼げます。
おそらく1クリック10円以内で納められるので、予算を決める参考にしてみては如何でしょうか。

今回のプロモーションは、他動画横に表示される関連動画や、
他動画再生前に強制的に流れる形式で約2万回表示されており、
その中で約5%の1000人が30秒以上再生したという結果ですね。
(※ちなみにYou Tubeの広告は30秒以上再生されない限り課金はされません。)


驚くべきポイントは、初見にも関わらず、20%以上の人が動画を3分以上再生しています。
更に3%(30人程度)ではありますが動画を最後まで見ているんですね。
フルセットのライブ動画を最後まで再生することは、自分は好きなバンドでもあまりないので驚きです。


【結果-プロモーション検索ワード】
10以上のキーワードを入れたのですが、結果的にほぼ上位2つのワードから来ていました。
"Hardcore punk"と"Have heart"で90%以上を占めています。ここは次回への反省ポイントですね。


一般的に"Hardcore punk"のような、広い言葉でターゲットを絞ると、再生率が下がる傾向にあるのですが、
"Hardcore punk"で検索した人の10%はそのまま視聴しているので、意外なところでした。
次回はある程度知名度のあるバンド名で検索ワードを増やしてみようと思います。


【結果-動画者属性】
プロモーション実施前と比較すると違いが一目瞭然です。
実施前はほぼ全員日本人、男性の25-34才でした。
プロモーション実施時は、日本の視聴はほぼ無く、女性が30%程度入り、10代が最大の構成比を持っていますね。
(※性年代が変わったのは、国による違いだと思いますが)


このポイントが一番大きくて、アンダーグランドな音楽でリスナーを増やしていくためには、
デジタルを介した海外リスナー市場は魅力です。
その人たちにある程度リーチできることが今回の取り組みで証明されました。


余談ですが、少数ですが視聴がある国を載せておきます。
ハードコアが盛んと聞いていた東南アジアやアメリカは納得ですが、
コロンビアなど南米からも入っているのは驚きでした。


【結果-視聴デバイス
日々の情報収集はスマホがメインになっている時代ですが、
こと音楽を探すという場面ではまだまだPCが主力のようですね。


【まとめ】
今回のテストで、潜在的なリスナーに対して自分のバンドを認知してもらう手法として、
Google Adwordsがある程度効果を発揮することは証明されました。
海外のこれまで接触できなかったリスナーへも届けることができました。


一方で、ターゲットする検索ワードの選び方には、まだ改善の機会はありそうです。
そして今回使った映像素材は決してクオリティの高くないライブ映像ですし、
素材自体のクオリティをあげることも必要だと思っています。

また、ただバンドの存在を認知しただけではなく、
彼らが自分たちの音源を買うという状況にどのように繋げるのかも考える必要がありそうです。
動画を見た人にデジタル音源の割引をプレゼントするなんてできたら面白いかもしれませんね。


まだまだ課題はありますが、ある程度の効果は実感できたので今後継続的に改善をしながら使用してみたいと思いました。


なお、こちらの記事で使用したグラフは、You Tubeの"アナリティクス"という機能で使用できるものです。
自身のチャネルを作成すれば無料ですので、興味を持たれた方は、是非チャネルを開設して、
自分でアップロードした動画で実施されることを強くおススメします。